2012年2月10日金曜日

zozo決算説明会を議事録風に早打ちしてみた

重い腰をあげてustで鑑賞。
http://www.ustream.tv/channel/starttoday-irinfo
高校の頃の東進衛星予備校を思い出す環境。当時はテレビにビデオを入れていたな・・・


さて、全体を通していえるのは、zozoは今期、とにかく新規に注力していたということ。
1分に1回は「しんき」ってゆっていた気がします。
続く来期でファッションの中心メディア、王者としての地位を確立させたいんだと思います。
随所にその臭いがぷんぷん。
まだ既存客に力を集中させる時期ではないですもんね。
まだまだEC未経験者は多いですし。

ということで、zozoの来期の戦略部分を完全自分メモとして早打ちしました!

①コンシェルジュサービス

ファッション大好きスタッフがチャットや電話で対応。
UAなどショップスタッフにも参加頂く予定。(←コンシェルジェサービスのメディア化)
他のECサービスで展開してる、機械的なレコメンドなどと一線を画す、人間的なサービスを
zozoは大事にしていく。

⇒UAなどのスタッフがサービスに参加することで
また名物スタッフふがそこから輩出されたりと、このサービス自体をメディア化させる考えにありそう。
ファッションは感覚的なものだから、この“人間的”なサービスってマスト。
店舗とのサービスの差も徐々に縮まりそうです。

②リアルイベントの開催
◯◯ファッションショー、ランウェイなどではない。
売上に結びつくもの。斬新なもの。自信がある。2〜3日間の開催

ウェブ上での同時開催

⇒ファッションショーなんかと一緒にするな、ばりの言い方。
相当自信がありそうだったので、かなり期待してよいかと思われます。
一緒に商品企画しちゃうとか?限定品祭り?実際に購買に結びつける!って言い切っちゃうところが
ちゃんとビジネスしてる潔さがあって好きです。

③メディアサービスの強化
zozopeople,zozonaviなどのEC以外のコンテンツ。今までは若干ほったらかしであった。
EC以外で1億PVある。
今後、未購入者の初訪問の場が、EC以外の場になることが目標。
現在はまだまだ初訪問者のほとんどがECから入っている。
最初の訪問のハードルを下げたい。
“ファッションメディア”として1億PVは充分

⇒予想してた通り120%の展開!
まさに前の記事にもあるように「情報を得る場」と「商品を売る場」はかなり近づきつつあり、
zozoは自身のメディア化を声高らかに宣言したことになります。
後述しますが、広告宣伝費はどんどん削るみたいです。自身がメディア化したら、当たり前のように広宣費いらないですよね前澤さん・・・

他ECサイトだけでなく、広告会社、ファッション誌、出版社は戦々恐々すべきところ。。。

④PBの作成
機会損失、再入荷リクエストが多すぎる。12月だと65億円程度。
なにが今足りないか、お客様が何を求めているか。
利益率期待していただいて大丈夫です。
お店を全国に構えることはしない。WEBのみ。

⇒ちゃんとマーケティングして理論的にもzozoがPBやる理由は充分。
各ショップさんも文句いえないほどの機会損失。 
誰もzozoに何も言えないんだとみた・・・

■海外進出
ぼちぼち。しかしMDなどの感触はつかみはじめている
中国、韓国。他台湾、香港などはいきたい。

⇒意外にうまくいっていないらしい。他国サイトが強すぎちゃうからか。
ジャパンブランドは今年、どこかが勝ち組として決まってきそう。

■広告宣伝費
今期はポイントも含めて、5.9%。
来期はそんなに使わないです!

1〜2%は下げられるとみています。

⇒ソーシャルにも力をいれそうなので、テレビをピンポイントで使うくらいか?
あとはイベントを行うときのパブをある程度狙っているとみた!
広告会社泣かせって聞くし・・・
でもちゃんとコミュニケーションもトライ&エラーで費用対効果だしまくってて
本当に勉強になりますwww

■営業利益率
来期は10%以上にしたい。


■ポイント
1%から3%にあげたが、4月〜11月実施したが、特に効果はなかった。
みんなに一律で同じサービスってのがよくないと気づいた。
今後は優良顧客向け、新規向け、と施策を分けたい。

⇒これは今回最も驚いたポイント。
既存客のLTVはあがると思ってたのに一律だとポイントでもだめなのか?
商品単価自体が下がってきていて、数%のポイントに惑わされる必要のないほど安価な世界にきたのかも。。。
あとそもそも単純に今の子ってポイントってものにあまり固執しなんさそうなのは気のせい?

今期は107万人も新規会員を獲得していて今後も注力していくようだから、
twitterキャンペーンや、クーポンを配布するなど、ピンポイントの施策が有効と考えている模様。



この部分についてはだれかと話してみたい。

■twitterキャンペーン
プラス12万人とれたけれど、ポイントをそれなりに使っているので、費用対効果は・・・
ただ、ソーシャルメディアの力は充分に感じたので、積極的に使っていきたい。

⇒zozo的には楽天、Amazon超えた30万人のフォロワーはかなり評価しているよう。確かにすごいよね。

2011年12月8日木曜日

「情報を得る場」と「商品を購入する場」

先日、セレクソニックのオリジナルウェブマガジン「selec+me」が始動しました。
辺見えみりさんやほしのあきさん、モデルさんやスタイリストさんのセレクソニック上(つまりEC上)でのお気に入り品紹介記事が全面にでています。
セレクソニックで活躍するモデルさんを「selec+me girls [セレクプラスミーガールズ]」としてデビューさせていくようです。

一ヶ月ほど前にはzozotownでzozotown専属モデルの募集があったり、
メーカーサイトでのスタイリング提案など、
EC上でのコンテンツ作りが急ピッチに進んでいます。

“雑誌を見てから店舗にいって洋服を買う”
私が小学生の頃当たり前だったこのスタイルは「情報を得る」行為と「商品を購入する」行為が分かれているのが前提でした。
「情報を得る」モノは雑誌を中心に、他にテレビなどが担っていて
「商品を購入する」場は当たり前のように店舗にありました。

この前提はインターネットによって崩れています。
ECで流行を追いかけてそのままECで洋服を買う。
アフェリエイトが流行るように、blogで紹介されたものをそのままリンクを踏んでECで買う。
  「情報を得る」行為と「商品を購入する」行為は限りなく時差はゼロに近づいています。

このような中で、「商品を購入する」場になるためには  「情報を得る」場になることが一つの近道となっています。
zozoなどはモデルさんのポージングやライティングなどかなり雑誌に近い場合が多く
リアルを追求するより、イメージ写真に近い場合が多くみられます。
それもECサイトを「商品を購入する」場ではなくその前の「情報を得る」場としてzozo側が捉えている故だと思われます。


 「商品を購入する」場として集客するために方法論は色々あると思いますが
「情報を得る」場になることが、雑誌も売れなくなったり、商品購入の場がECにシフトしている今、早いのかもしれません。

ちなみに 「selec+me」に関しては、コーディネイトごとについた「いいね」がほとんどゼロだったりするので
まだまだコンテンツとしては弱い気がします。
むしろ出版社を買収するECがでてきてもよいのではと個人的には思っています◎

2011年6月7日火曜日

コーディネイト提案

6月3日の日経MJの一面にスタッフスナップアプリの記事がでていました。
約40ショップのスタッフコーディネイトを発信するもので3月11日公開、2ヶ月半で約15万DLだそうです。

http://www.apalog.com/staff/archive/307

15万という数字ですが、

・zozoアプリ65万DL(2011年2月)
http://reona.net/?p=1033
・美人天気アプリは50万DL
http://dt.business.nifty.com/articles/3433.html
・クーポン付きのモスアプリ10万DL(2011年6月)
http://exdroid.jp/d/9213/

これらのアプリと比べて
PCサイトで知名度がある訳でもなく
クーポンもついていないことをと考えると
15万という数字は驚きのDL数だと思いました。
そこまで“コーディネイト提案”はニーズがあるということが改めてわかります。
(個人的にはやはりEC連動がないのがおしいです。
似たようなアプリでアーバンリサーチがあります。
これもECには連動していません。なぜなんでしょう??)

ということで今回は最近増えつつあるのコーディネイト提案系ECをまとめました。
・シップスオンライン:前日のアクセスランキングTOP5をだしています。
http://onlineshop.shipsltd.co.jp/styling/styling_list.html
・UAオンラインストア:実際の店舗情報への動線が分かりやすく、店舗客への配慮がなされています。
http://www.united-arrows.jp/styling/2011/06/post-34.html
・アイルミネ:コーディネイトの閲覧数をリアルタイムに表示しています。
http://i.lumine.jp/shop/cod/detail.aspx
・ELLEオンライン:海外のスナップコーディネイトを掲載し、似た商品をレコメンドしています。
http://www.elle.co.jp/fashion/snap/list

ますます増えそうなコーディネイトコンテンツ。
スタッフさんのモチベーションアップにもつながりそうですが、
やはりどのサイトもある程度売上につながっているでしょうか。
昔は雑誌の反応がとてもよかったり、カリスマ店員の着こなしが参考にされていたりしたのを考えると
コーディネイト提案はいつの時代も商品訴求の基本だということが改めてわかります。

ちなみに天下のZOZOさんが一時期ZOZOスタッフコーディネート、ユーザーの投稿コーディネートを展開されていましたが
いずれも消えています。今後他と差別化させたコーディネート展開があるのでしょうか。

2011年6月1日水曜日

改めて感じるネット通販の魅力

ネット通販業務に携わりながらもプライベートでは完全店舗派だった私。

最近、色んなサイトでポイントプレゼントキャンペーンが増えてきたのもあり
久しぶりにzozotownで真夜中にお買い物する流れになりました。

はじめは買う気なんてないんですよね。ないですよ平日夜中、疲れてます。
ちょっと見るだけ。ネットサーフィンの中の1ページという感覚で
zozoの夏直前セール(って名の冬物春物在庫処分セール)をチラ見です。
(あらゆるサイトを横断しているからこそポイントプレゼント等の、
ネットサーフィンの1ページにいれてもらうためのきっかけ作りは重要ですよね)

「70%オフかー最近よくあるからなー•••ってこんなリッチなジャケットが5000円て!」
次に、なにか1個ほしいものを見つけると人間それを購入するのを肯定したくなるもので
ほかにも欲しいもの=買わなきゃいけない理由、を探し始めます。

てな感じで今回は夜中の23時半から25時半まで2時間かかって
4点10998円がポイント割りで9900円ほどでした。

これが水曜夜中の出来事です。

で、今木曜夜中の25時です。
ポチっとしてから約24時間経過して強く思ったこと、
それはやはりネット通販には店舗のお買い物にはない独自の魅力があるということでした。

店舗でのお買い物は例えばふらっと寄って数時間さまよい1点服を買う、という
平均2時間ほどに詰め込まれた感動体験がありますよね。

しかしネットの場合感動体験は3段階にまで広がると考えます。

1、ネット購入
前述の通りPCの前で2時間ほど選ぶ楽しみがあります。
2、商品を待つ
いつくるかなーどんな感じかなー成功かな、などと期待を醸成しながら
待つ楽しみがあります。
3、商品が届く
実際に受け取る楽しみがあります。

洋服は試着が重要、リアルで買うのが一番満足度が高い、と言われていましたが
上記の通り楽しみの瞬間が3つもあり、
また商品到着が土曜だとすると感動体験の維持期間は約60時間と長くなっています。

リアルで買うほどの濃いブランド接点ではないかもしれませんが
薄くても60時間もの間接点を持ち続けられているとしたら
かなりのブランディングに寄与しているのではないでしょうか。

この視点で考えても、リアル店舗とネット通販の使い分けというのが今後ますます重要となってきそうです。